エアコンのオフシーズンにやっておくべきこととは?
エアコンを久々に運転させたら、「イヤな臭いがした」という経験はないでしょうか。この臭いの原因は、エアコン内に蓄積したホコリやカビです。エアコンは普段から内部にホコリなどの汚れが蓄積し、雨続きなどによって湿度が高いとカビも繁殖しやすくなります。
そのためエアコン内部をしっかりと乾燥させたり、ホコリや汚れを除去したりといったお手入れが大切です。
その1.エアコンの内部を乾燥させる
まずは、エアコンの内部をしっかりと乾燥させることが大切です。冷房や除湿運転をしなくなる時期や梅雨時期などは湿度が多くなり、エアコン内部に水分がついてカビを発生させる原因です。
内部クリーン機能を使う
エアコン内部の乾燥には、「内部クリーン機能」を使いましょう。内部クリーン機能を使うと、エアコン内部を乾燥させてカビの発生を抑制してくれます。
冷房・除湿運転するとエアコン内部に結露が発生するため、エアコンのモデルによってはこの機能がついています。また冷房・除湿運転のあとに、自動的に作動してくれるモデルもあります。

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送風運転を行う
内部クリーン機能がついていないエアコンの場合は、送風運転を行いましょう。送風運転を行うことで、エアコン内部が乾燥状態となるためカビの発生を抑えられます。
リモコンに「送風」や「風だけ」とあれば、送風運転が可能です。冷房・除湿運転のあとに、1時間ほど送風運転させることで、エアコン内部が乾燥します。冷房・除湿をもう使わず、オフシーズンに入るときは、半日ほど送風運転するとよいでしょう。
もしも送風運転機能がない場合は、冷房運転で設定温度を高く(30〜32℃)して運転させると送風と同じ状態で運転します。ただし、冷房の設定温度よりも室温が高いと冷房運転になってしまい、内部の乾燥にはつながらないため注意が必要です。

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その2.エアコンの電源プラグまたはブレーカーを抜く

エアコン内部を乾燥させたら、次にエアコンと室外機の掃除に進みますが、その前にエアコンの電源を完全に切っておく必要があります。掃除している最中にエアコンが作動してしまうと、故障やケガ、感電などのリスクがあり大変危険です。そのため事前準備として、エアコンの電源をオフにして電源プラグを抜くか、分電盤のブレーカーを切っておきましょう。
リモコンの電池も抜いておく
掃除を忘れがちなのが、エアコンのリモコンです。ホコリや汚れがたまっているため、リモコンも定期的に掃除が必要です。掃除の前に、電池を抜いておきましょう。
シーズンオフに入って当面の間エアコンを使用しない場合は、液漏れによる故障を防止するため、電池を抜いたままの状態にしておきます。
その3.エアコンの室内機とその周辺を掃除する
事前準備が完了したら、エアコン室内機と周辺の掃除を始めます。
フィルターの掃除


エアコンの外側のパネルを開けて、フィルターを取り外します。フィルターは大量のホコリや汚れがついているため、掃除機で吸い取ります。コードレスやハンディタイプの掃除機があれば、取り外す前にある程度ホコリを吸い取っておくと周囲に飛び散らず作業が楽です。
次に水洗いを行います。フィルターの裏側から水をかけると、ホコリや汚れが流れていきます。水洗いで汚れが落ちない場合は、中性洗剤を薄めたぬるま湯に浸けおきすると、汚れが落ちやすくなります。しばらく経ったら、使い古しの歯ブラシなどで優しく洗い、最後は洗剤が残らないようにしっかりと流水で洗い流してください。
洗った後は、乾いたタオルで水分を拭き取り、風通しのよい日陰でしっかりと乾燥させます。
吹き出し口やルーバーの掃除
エアコンの吹き出し口や、風向きをコントロールするルーバーは、柔らかい布で乾拭きします。汚れが落ちない場合は、水かぬるま湯を含ませて固く絞ってから拭くと、汚れが落ちやすいです。水分が残るとカビの原因となるため、最後はしっかりと乾いた布で水分を拭き取ります。
吹き出し口やルーバー部分は、掃除しにくい部分なので取扱には注意が必要です。メーカーや製品によってもお手入れ方法が異なるため、取扱説明書を確認するようにしましょう。
エアコンの上部の掃除

エアコンの上部も忘れずに拭き掃除しましょう。水かぬるま湯を含ませて、固く絞った雑巾でホコリや汚れを拭き取ります。
エアコン上部は目線から気付きにくいですが、ホコリがたまりやすい部分です。エアコン自体にホコリや汚れがついていると、運転中に内部へと吸い込みやすくなり、フィルターやエアコン内部が汚れる原因となります。
リモコンの掃除

リモコンも汚れが蓄積しているため、定期的に掃除しましょう。リモコンの電池を抜いたことを確認して、爪楊枝や綿棒ですきまにたまった汚れを取り除きます。
リモコンの汚れを防止できるリモコンカバーが、100円ショップなどでも販売されています。掃除が面倒な場合は、日頃から汚れをつかないようにすると手間がかかりません。
その4.エアコンの室外機とその周辺を掃除する
エアコンの室外機は屋外に設置しているため、砂ぼこりなどの影響で汚れやすいものですが、しっかりと手入れできている方は少ないかもしれません。室外機の汚れを放置しておくと、エアコンの運転効率が低下してしまい、電気代がかさむ原因です。また内部に蓄積した汚れが原因で、故障してしまうという恐れもあります。そのため、エアコン室内機と同じく、室外機の定期的な掃除が必要です。
室外機周辺の掃除
まずは、室外機の周辺から掃除を始めましょう。室外機の周りや下側をチェックして、たまったゴミや落ち葉を取り除きます。
室外機は空気を吸い込んで熱交換を行うため、周辺に障害物があると運転効率が下がってしまいます。室外機の周辺には植木や備品などを置かないようにし、20cmほどのスペースを空けて風通しをよくすることが大切です。
外カバーの掃除
続いて、室外機の外カバーの掃除です。室外機の外側は、砂ぼこりや泥などでひどく汚れています。最初は大まかな汚れをほうきで払い落としてから、濡れた雑巾を使って拭き掃除に進みます。室外機は雨に濡れても大丈夫な設計になっているため、拭き掃除などの少量の水であれば問題ありません。ただし、ホースなどで室外機に強く水をかけると故障の原因となるため、丁寧に拭き掃除するのが安心です。
ドレンホースの掃除
ドレンホースは、エアコン内部で発生した結露を、屋外に排出するためのホースです。ドレンホース内に汚れがたまっていると、水分がうまく排出されず、室外機に水がたまったり室内機から水漏れしたりする可能性があります。
ドレンホースの中を確認し、割り箸などを使って手が届く範囲のゴミを取り除きます。奥に詰まっているゴミは、ホース内のゴミを吸引できるドレンホース専用のクリーナーが市販されているため活用してみてください。
まとめ
エアコンは使っていなくても、日頃からホコリや汚れがたまってしまうものです。エアコンをしばらく使わないときはもちろん、シーズン本番に入る前にお手入れしておくことで、快適に使用できるようになります。
エアコンの掃除方法はメーカーや製品によって異なるため、取扱説明書の指示に従ってお手入れをしましょう。
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